同じ中学校に通う幼馴染みのありすが、ある日突然、学校に来なくなった。心配して様子を見に行った欧太は、ありすに招かれて不思議の国へ足を踏み入れる。そこは、ありすの創り出した夢の世界。ありすは今、覚めない夢を見ているという。ありすのペットの黒ウサギのクロは、ありすを夢から覚ますため、欧太に助力を請う。「欧太、オマエは何故アリスがこの国に迷い込んでしまったのかを知らなければならない。絶対に──」
『不思議の国のアリス』をモチーフとした少女の夢の世界。帽子屋、三月うさぎ、眠りネズミ、トゥイードル・ダムとディー、etc.。不思議の国の住人たちは、揃いも揃って変人ばかり。彼らのおかしな言動に翻弄されながら、前半はコミカルに進行します。ツッコミ体質の欧太と、そんな欧太にさらに冷静にツッコミを入れるクロのコンビが楽しい。夢の世界にいるありすは、ある理由で精神の安定を欠いています。彼女の機嫌を損ねるとデッドエンドへ一直線なので要注意。初めてありすにカッターでヌッ殺された時は、びびった(笑) バッドエンド後はチェシャ猫が木の上でゆらゆら揺れながらアドバイスしてくれるので、それを見るのも楽しみの一つ。後半は夢の世界の真相へ迫ります。ありすは何故、現実を捨てて夢の世界へ逃げ込まなければならなかったのか。ありすを現実へ戻すため、欧太は残酷な真実を知ることに……。エンドロールの後、[実は欧太が生きている]ようなことを暗示するクロの台詞がありますが、個人的には下手な救いは無いほうが良かった。耐えがたい辛い事実を受け入れ、それでも現実を生きていこうとするありすの決意で終わってくれるほうが好みでした。ところで結局、ピエロの正体は何だったのでしょうね。もうひとりの欧太だろうか?とか推測していますが、作品内に答えが無いのでモヤモヤしたままです。 |