三ヶ月前の合コンで会ったという「田中くん」から食事に誘われた女子大生の万里子。しかし、彼は待ち合わせに来なかった。そもそも、田中くんとやらの顔も素性も全く覚えていない。その日から、万里子の周りにおかしなことが起こり始める。過去へと戻される時間。姿を見せない田中くん。血で彩られた恋文の主は……?
「時間」をテーマにしたオムニバス『不可逆方程式』に収録されているサイコサスペンス。主人公の万里子は、男性関係にだらしのない気まぐれな美少女。アンタいつか痛い目みるよ……と心配になってしまう彼女ですが、その危うげなところに妙に惹かれたりも。プルンとしたピンクの唇に目をパチパチ瞬いて澄ましたお顔の彼女を見ていると、どうにも萌えました。女性キャラも男性キャラも色気のあるビジュアルで良い。時間が戻る不可思議な現象、謎の人物「田中くん」、可愛がっていた猫の無残な死、万里子の時間を買った誰か。前半のラストで明らかになる犯人の正体には衝撃を受けました。お前だったのか……! その衝撃も醒めやらぬうちに、犯人の手記によって明かされる更なる真相。スピーディな展開と二重のどんでん返しで、息もつかせぬ良質なサスペンスでした。“彼”の万里子への一途な想いが切ない。手記読了後、選択肢によって三種類のエンディングへ。END3「風葬」はハッピーエンドか?と思いきや、淫靡な病みエンドで満足。[ここで一言、こっそり叫ばせていただきます。近親相姦ヤンデレ最高ー!] |