- ADV:伝奇・活劇(1) -  │HOME一般向レビューTOP


CD-Manatsu
【HP】小倉ハムスター 【ジャンル】魔法少女ノベル 【プレイ時間】2時間10分 【ツール】NScripter 【容量】28MB 【更新日】2008/8/20
「リアルドラクエやるわ」と言って僕を勇者に任命して家出したライムちゃん。僕が倒すべき魔王は、ライムちゃんらしい。ライムちゃんが家を出た後、残された僕は叔父さんたちの養子になった。中学校に入学する前日、僕の部屋に真夏さんの首無し死体がやって来る。彼女に頼まれ、僕は真夏さんの頭部を一緒に探すことに……。
CD-Lime』の続編。お前が真夏さんかよ! というわけで、真夏さんの正体は、ライムちゃんに首チョンパされて殺された魔法少女の白女でした。この首無しゾンビの真夏さんが、なんとまあ、下ネタ大好きな変態お姉さんでして、彼女がボケたおしてくれるおかげで、キリのツッコミが冴える冴える。二人の掛け合い漫才が面白すぎて、笑いっぱなしでした。しかし、真夏さんの頭が見つかって以降は一転して不穏な雲行きに。後半の展開は、予想以上に熱くて、予想以上に悲しかった。[偽物の命で精一杯生きた夏さん]が悲しかった。[大事な人を救えないキリの慟哭]が悲しかった。キリに感情移入しすぎて、なんかもう最後のほうは涙でボロボロでしたよ。夏さぁぁぁん! [夏さん]が[最期]に自分の魔法について教えてくれたということは、キリは[真夏]の魔法を[一度きりの使い捨てコピー]ではなく[完全に取り込んだ]ということなのでしょうね。L(ライム)、M(マナツ)と来て、次回はN(ナガハ)。その後、「O」「P」「Q」で完結との事。「O」はおそらくネクロマンサーのオセロットでしょうけれど、「P」は誰だろう。シリーズの最後を締めくくる「Q」は、キリでしょうか? クリア後、タイトル画面のキリが[夏さんのマフラー]を着けているのを見て、また泣きそうに。


CD-Lime
【HP】小倉ハムスター 【対象】18推 【ジャンル】魔法少女ノベル 【プレイ時間】1時間15分 【総プレイ時間】1時間35分 【ツール】NScripter 【容量】29.2MB 【更新日】2008/7/2
ミヨちゃんは首を吊って死んだ。妹はバイクに轢かれて死んだ。友人たちはイカレ野郎の爆弾で死んだ。僕の大事な人たちは、みんな死んでしまった。住んでいた島から追いやられた僕は、従姉のライムちゃんの家に預けられることになった。ライムちゃんは毎日小動物を殺して黒魔術を行う電波女だった。ある日、僕とライムちゃんは裏山で奇妙なCDを見つけて……。
ポップでブラックでカオスなファウスト系(?)猟奇ノベル。中学二年生のライムちゃんは、天上天下唯我独尊な気まぐれワガママ残虐少女。小学六年生の少年キリは、ライムちゃんのドレイ兼オモチャとして彼女の奇行に振り回される淡白な主人公。日頃から小動物を殺しまくっている精神異常者のライムちゃんが、魔法少女になって人間を自由に殺せるようになってしまったから、さあ大変。デスノートも真っ青な大量殺人鬼の誕生です。全国の魔法少女たちが危険人物のライムちゃんを殺しに来るよ!というお話(なのか?)。とにかくライムちゃんがぶっ飛んでいて、とんでもない行動ばかりで飽きませんでした。二周目は王道ながらも熱い展開で燃えた。やはり主人公はこうでないとな。そして、まさかドラクエが伏線だったとは(笑) 白女のアレな最期にはギャッ!と飛び上がりましたが、クリア後の白女イラストはほのぼので和んだ。彼女、[]が取れているほうが可愛いのでは。全体的にサクッと残酷で、個人的に好みでした。今作はシリーズのプロローグ的な位置付けなのでしょうか。


ノルカソルカ
【HP】郷愁花屋 【ジャンル】和風伝奇ノベル 【プレイ時間】幸:45〜50分、葵:25分、聖:20分、霞:17分、円:10分、栞:1時間 【総プレイ時間】3〜4時間 【ツール】吉里吉里2/KAG3 【容量】67.4MB 【更新日】2008/3/13
貧乏で不幸まみれの女子高生・相川幸は、迷い込んだ神社で天狗の少年に出会う。天狗は「鬼を探し出してくれたら、願い事をひとつ叶えてやろう」と言った。幸せを手に入れたくて、鬼を探し始める幸。しかし、幸の前に次々と妖怪憑きの人間が現れ……。
ザッピング形式の伝奇ジュブナイル。初回の幸ルートで謎だらけのバッドエンドを迎えた後、四人の妖怪憑きのルートを選択できるようになり、全てのルートを読み終えると最終ルートが開きます。幸も、幸に関わる少年少女たちも、それぞれが悩みや苦しみを抱え、すれ違い、冬至の夜に悲しい運命を辿ってしまう。最終ルートに現れる選択肢で各人の当日の行動を選ぶことで、彼らの交錯した運命を変えることができます。登場人物それぞれの視点によって少しずつ新たな事実が判っていくのが楽しく、飽きずに読み進めることができました。何度か失敗しながらも、最終ルートで彼ら全員を幸せな未来へ導けた時は嬉しかった。前向きで気持ちの良い作品でした。妖怪たちのバックグラウンドも、もう少し知りたかったような。


皆殺しのワルツ 第一話「ニセモノ」
【HP】ACQUIESCE 【ジャンル】ノベル 【プレイ時間】1時間45分 【容量】27MB 【ツール】NScripter 【更新日】2008/5/21
殺人鬼でありクラスメイトである祇咲永久(しざき・とわ)と友人になったのは、昨年の五月のこと。高校生の飴野甘露(あめの・かんろ)は、従姉の刑事から、この町で多発している人喰い事件の捜査協力を求められる。永久はクラスメイトの嶋島縞子(しまじま・しまこ)が怪しいと言うが……。
西尾維新テイストの学園異能伝奇ノベル。戯言遣いっぽい主人公と零崎人識っぽい殺人鬼が猟奇事件の犯人探しに乗り出します。“ニセモノ”の甘露と、“殺人鬼”の永久。気安さの中に緊張感のある二人の関係が面白かった。永久はかなり魅力的なキャラだっただけに、彼の[突然の死]には呆然としました。それが、まさかあのような形で甘露の“ニセモノ”たる所以に繋がるとは。永久の[人格と殺人能力]は今後も活躍してくれるのでしょうけれど、[オリジナルの永久]に会えなくなるのは、やはり寂しいですね。甘露の[キャパシティ]は、一体どれほどあるのでしょうか。まだまだ余裕で[何人も複製]できたりする? [殺人鬼の永久]を[コピー]するのは一年近くかかったようですが、[容量の少ない一般人]なら、もっと短期間で[複製]できるのでしょうか? 真犯人の正体は判りやすく、予想通りでした。あの中であからさまに怪しいのは彼女しかいなかった。ドSなロリご主人様、萌え。


あやかしよりまし
【HP】冒険野郎のトムソーヤ 【ジャンル】和風伝奇ノベル(選択肢なし) 【プレイ時間】2〜3時間 【容量】50.2MB 【ツール】吉里吉里2/KAG3 【更新日】2007/1/6
稲生修一郎は妖(あやかし)を見ることができる中学生。ある日、修一郎の家に座敷わらしの紅葉が居着く。紅葉は修一郎に人間の友達が出来るよう縁結びをしてくれた。翌日、修一郎は才色兼備の優等生・御堂紗都梨と知り合う。彼女に憑いている妖は、気枯(けが)れていて……。
絵もシナリオも安定していて上手い。人と妖の心の触れ合いが丁寧に描かれており、温かな気持ちになりました。修一郎の家には守護霊獣の吽狛と阿狛、おおかむろ、箒神(ほうきがみ)、小人の家族など、様々な妖が住み着いています。どの妖も個性豊かで可愛らしい。ラスボスのがしゃどくろも不気味で恐ろしくて、この手の魑魅魍魎好きにはたまりません。続編の予定は無いのでしょうか。もっといろいろな妖を見たいし、八咫烏(ヤタガラス)や修一郎たちにも、また会いたい。そんな風に思わせてくれる作品でした。クリア後におまけシナリオ「金魚姫」あり。


Midnight Celebration
【HP】K-Factory 【ジャンル】ノベル 【プレイ時間】1時間半 【ツール】NScripter 【容量】16.5MB 【更新日】2008/6/25
高校二年生の緋央七岐(ひお・ななき)は、友人の秋山鈴人、部長の間城夜子と共に、今日も部活動に精を出していた。学校裏の古びた神社の境内にある社から、定期的に異形が溢れ出す。それらを始末するのが、七岐たちの『部活』である。近頃、学校の生徒たちの間で行方不明者が多いようだが……。
オーソドックスな学園異能伝奇ノベル。何から何まで王道な内容ですので、異能伝奇モノの入門編としては良いのかも。後半、一人称の視点が唐突に変わりまくるのが読みにくかった。特定のエンディングを見ると、ある場面で選択肢が増えてトゥルーエンドへ。一周目の[鈴人のいない歓迎会]が悲しかったので、トゥルーエンドで彼が当たり前に居る光景は嬉しかった。イントロからこれへ繋げる構成は上手い。BGMが聞き飽きた素材曲ばかりなので、もう一工夫ほしい。


斬人伝 『屍鬼の村』
【HP】narratif 【ジャンル】伝奇ノベル 【プレイ時間】15〜20分 【総プレイ時間】1時間 【容量】22.4MB 【ツール】NScripter 【更新日】2003/9/9
山間の小村に住む武家の息子の竜之進は、毎日のように寺へ通い、住職の元で学んでいた。住職の一人娘であり幼馴染であるお雪と竜之進の仲睦まじさは、村中が知るところであった。いつものように寺で学び、帰路を歩いていると、見知らぬ壮年の武芸者とすれ違う。竜之進は、武芸者から不吉で禍々しい気配を感じるが……。
主な登場人物は若武者の「竜之進」、幼馴染の「お雪」、武芸者の「斬人」。物語の進行に応じて三人の視点が切り替わりながら展開します。初回プレイでは真相も判らぬままの悲しいラストになりますが、エンディングを重ねることで選択肢が一つずつ増えてゆき、最終的に五つ目のエンディングでトゥルーエンドを迎えます。増殖する「屍鬼」と、人を喰らう「化骸」。ラストで明かされる意外な真実。互いを想い合う竜之進とお雪の姿が切なく、胸に響きます。BGMは全て自作で、全11曲の和曲。トゥルーエンド後に流れるエンディングテーマ「旅路」を聴きながらスタッフロールを眺めていると、これまでの物語が思い起こされ、しみじみとした感動と寂寥感が込み上げました。無駄なく引き締まった良質な短編です。


神様ノ子守唄-キミに捧げる鎮魂歌-
【HP】熊月温泉 【ジャンル】伝奇心霊ノベル 【プレイ時間】3時間 【ツール】NScripter 【更新日】2006/6/24
ツギハギ殺人事件から約三ヶ月。夏休みに煙草が切れて街へ買いに出た光吉は、霊媒師同士の戦いに巻き込まれる。『禁呪』を守る境まどかと、『禁呪』を狙う鬼封院零夜。まどかに憑いている『ゆらぎ』の少年は、光吉に何かを感じているようで……?
「神様ノ子守唄」シリーズ二作目。今回は洋子や有栖川たちの出番は無く、新キャラ四人が霊能バトルを繰り広げます。永久武装『銀十字』の新たな力、“彼”との再会、光吉を導く謎の少女。いよいよ物語は核心へ迫り、最終章「夢魅人の夜(仮題)」へ。バトル系伝奇シナリオのツボを心得ており、要所要所でしっかり盛り上げてくれました。BGMはオリジナル10曲。ツインテールの黒ロリっ娘萌え。


神様ノ子守唄-ツギハギ殺人事件-
【HP】熊月温泉 【ジャンル】ミステリーノベル 【プレイ時間】3時間 【ツール】NScripter 【更新日】2005/9/30
高校生の光吉は、一手先の未来を予測できる『勘』のような能力を持っている。都内東部を中心に頻発していた連続猟奇殺人事件、通称『ツギハギ殺人』の被害が、とうとう光吉の住む雪那町にも訪れた。好奇心旺盛な幼馴染の洋子は、光吉の能力で犯人を捕まえようと意気込むが……。
「神様ノ子守唄」シリーズ一作目。そんなのアリ!?というオチがあり、ミステリーとしてはかなり異色です。とはいえ、最近の風潮ではこのようなミステリも全然アリな気はしますね。主人公の存在自体が伏線ですし。個人的には、こういった世界観そのものをひっくり返してしまうどんでん返しは好きです。今回はシリーズの導入部ですが、次回以降はバリバリの異能伝奇ものになったりするのでしょうか。せっかく可愛い絵なので、スチルもあれば嬉しい。


神武-カムナガラ- 現代編・第壱話「再会-めぐりあい-」
【HP】ALICE SOFT神武 -カムナガラ- 【ジャンル】ノベル 【プレイ時間】20分 【ツール】System4.0 【容量】66.3MB 【更新日】2006/4/2
高校生の高原総司は、幼い頃から繰り返し同じ夢を見ていた。大切な誰かと死に別れる夢。彼女に与えた自分の“半身”。ある日、バイトの帰りに路地裏へ迷い込んだ総司は、凄惨な殺戮現場を目撃する。血溜まりの中に佇む黒髪の少女。それはずっと夢で見ていた少女サクヤだった……。
アリスソフトのむつみまさと氏による個人企画作品。『アリスの館7』に収録されていた短編です。「神代編」「平安編」など、作者さんの脳内には壮大な構想があるようですが、如何せんシナリオが薄い。登場人物の心の動きや物語の展開が唐突で不自然。絵と音楽のクオリティが高いので、余計にシナリオの拙さが目立ちます。とはいえ、綺麗な絵と音楽を鑑賞するだけでも楽しめました。とりあえず第弐話に期待。


グッバイトゥユー テスト版 Ver.2
【HP】沢山ソフトウェア 【ジャンル】ノベル 【プレイ時間】3時間 【容量】16MB 【ツール】吉里吉里2/KAG3 【更新日】2004/10/14
夏川都市は高校生のアルバイト探偵。相手の攻撃を先読みできる不思議な能力を持っている。ある事件の捜査で国会議員の息子を尾行していたところ、思わぬ殺人現場を目撃して……。
少し変わったアクション要素のある異能伝奇ノベル。文章など稚拙なところもありますが、能力者たちの設定が面白く、先へ先へと読ませる力があります。続きが気になる。一部にエグい性表現があるため、個人的には18歳以上推奨。