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宇宙暦353年。宇宙冒険家のフタバは、航海中に不慮の事故で未知の惑星に不時着する。その星の文明は、20世紀後半の地球に酷似していた。過去の故郷と良く似た不思議な星で、フタバは一人の少女と出会う。
SFアドベンチャー。宇宙船の修理が終わるまでの一週間、フタバは惑星に降りて調査を行います。フタバが降り立った場所は、懐かしい故郷の風景を思わせる地方都市。そこで出会った少女マヤオア。彼女との交流を重ねながら、ストーリーが進行します。シナリオは、ほぼ一本道。選んできた選択肢によって、ラスト付近で三つのエンディングへ分岐します。エンディングによっては新たな事実が明らかになることも。
単なる未知の文明ではなく、ちょうど私たちの「今」である地球に酷似しているという異星の設定が面白い。まるで未来から現在の地球を覗き見ているような、不思議な感覚がありました。AI(人工人間)であるMIKANとのSF薀蓄を交えた会話や、星の伝承から読み取れる宇宙との繋がりなども興味深く、自然に仕上がっています。ただ、「キヤコタ(タコ焼き)」「コネ(猫)」などの安直すぎるネーミングには少々ゲンナリ。
SFというと派手な展開を予想しがちですが、本作ではこれといって大きな事件は起こりません。毎日マヤオアと会い、穏やかな日々を過ごします。マヤオアと親しくなるにつれ、彼女を騙している罪悪感に苦しむフタバ。次第に近付く別れの日。マヤオアの幸せのために、フタバが出来ることは何でしょうか? 人と人の心の触れ合いが丁寧に書かれた良作です。
(2002年7月16日)