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小学生の五十嵐龍之介、日野鷹群、稲荷きつね、犬神かん太は仲良し四人組。夏休みの自由研究に心霊レポートを作成するため、地元で有名な心霊スポット「神隠し山」の「天狗様のお屋敷」にやって来た。皆で屋敷内を探索しているうちに、かん太が居なくなっていることに気付く。次々と襲ってくる悪霊たち。かん太はどこへ消えたのか?
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仲良し四人組の探検ほのぼのホラー。最初に四人の中から主人公を選択し、各主人公を操作してザッピング形式で進行します。屋敷内を探索して、かん太の行方を捜しましょう。四人は基本的に別々に行動しており、たまに屋敷内のどこかで出会ったり助け合ったりします。それぞれ同じ時間軸で進みながら、誰かの行動が別のキャラのシナリオに影響しているため、主人公を変えてプレイするたびに新たな発見があって楽しめました。
屋敷内のグラフィックは非常にシンプルに描かれており、まるでオモチャの家の中にいるような感覚です。子供たちのキャラチップも可愛らしく、「ほのぼのホラーなのね〜」と
のんびりプレイしていたところ、いきなり主人公が惨たらしく殺されて愕然。
プレイヤーの選択によって主人公や仲間の生死が決定し、失敗すると血まみれ死体が待っています。
ほのぼのなんて、とんでもありませんでした。騙されました。
BGMは無く、柱時計の音だけがチクタクと聞こえてきます。しんとした静けさの中で効果音が際立っており、ちょっとした音にビクッとさせられました。屋敷内の物を調べても、「本の間に
びっしり髪の毛が挟まっている……」「ベッドの上に大量の針がささっている……」など、いちいち怖い。人形がどんどん崩れていったり、部屋を出たとたん扉にベタッと血が付着したり、可愛い見かけに反して恐怖演出はかなりのもの。
ただ怖いだけではなく、コミカルな描写もあります。泣いている女子高生に話しかけると
「んばあ〜」と血まみれの顔を見せられたり、人形がキモかわいい動きでシャカシャカ這ってきたり。たかむら君がタカ子を押し出してしまうのも笑った。特に○○が壁を○○っていくところは爆笑しました。怖いんだか笑えるんだか、という微妙なラインが実に良い感じです。
子供たちも、それぞれ個性的で可愛い。ガサツで大ざっぱな龍之介と鋭い霊感少女のきつねは、お似合いかも。ノートパソコンを持ち歩いて鞄の中にお菓子がギッシリなたかむら君もカワイイ。龍之介は霊感ゼロで幽霊が全く見えない奴ですが、キメるところはキメてくれて頼もしいですね。連絡役のために部屋に篭りっきりのたかむら編では、閉じられた空間ならではのホラー、幽霊の見えない龍之介編では「目に見えるもの」を使ってホラーが表現されており、それぞれの特性を活かした構成・演出が非常に巧みです。
きつねは四人の中で唯一、霊を倒せる女の子。きつね編では、お札を投げつけて霊に当てるアクション要素がメインになっています。これが単純なわりに、なかなか難しくて困りました。アクションゲームでもないのにアクションを強要されるのは辛かった。お札を当てることに必死になっているうちに、恐怖感がどこかへ飛んでしまったというのもあります。アクション要素は控えめにして、もっと恐怖を味わうことに集中させて欲しかったかもしれません。
シンプルで可愛くありながら、本格的な恐怖があり、どこかコミカルでもあり……という一風変わったほのぼのホラー。「MOTHER」(任天堂)と「コープス・パーティー」を足して2で割ったら、こんな感じになるのでしょうか。どこか懐かしさを覚えつつも、今までには無い新鮮な感覚で楽しくプレイできました。
(2003年10月6日)