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精神破壊

ある夜、高校三年生の赤間うきょう(名前変更可)は、同級生の稲葉裕子に学校の路地裏へ呼び出されて告白を受ける。成り行きで承諾し、彼女と付き合うことになってしまったうきょう。その直後、うきょうの体に異変が生じ、記憶が途切れた。翌朝、裕子の惨殺死体が発見され……。



SF猟奇ホラーアドベンチャー。稲葉裕子の殺人事件を皮切りに、うきょうの周辺で次々と不可解な事件が起こります。数分で荒廃した公園、人間の力を超えた連続殺人。被害者はいずれも、うきょうが通う学校の女生徒たち……。前半は猟奇殺人が続き、後半はSF要素がメインになります。主人公の正体や殺人事件の犯人などは容易に推測できるため、さほど意外性はありませんが、テンポの良い展開で最後まで退屈しませんでした。主人公がかなりズレているため、何気ない日常会話なども妙に楽しい。惨殺死体のエグい画像も幾つかありますので、苦手な方はご注意を。

懐かしいタイプのコマンド選択型で、「見る」「話す」「移動」などのコマンドを選びながら進行します。マウス操作しか出来ないうえに、テキストを送るにはメッセージウィンドウ内を限定してクリックしなければならず、かなり不便。セーブスロットも一つしか無く、上書きしていくしかありません。1998年の作品ですので、ある程度のシステムの不便さは仕方ないのでしょうか。電柱や机に話しかけるなどのお遊びコマンドは、馬鹿馬鹿しいと思いつつも笑ってしまいました。

主人公のうきょうは人間的な感情や社会性が欠落しており、度々変わった言動で周囲の人間を戸惑わせます。身近な人間が死んでも何も感じない、人の心の機微を理解できない。不謹慎な言動が多いため、抵抗を覚えるプレイヤーも少なからずいるでしょう。しかし、そんなうきょうが人との触れ合いを通して少しずつ変わっていく姿は、やはり見どころの一つです。非人間的なうきょうの存在によって、周囲の人間たちの優しさや醜さ、抱える矛盾が浮き彫りになる様は興味深い。もっと突っ込んで書けば、面白いテーマになったのではないでしょうか。

ただ、あのラストにはさすがに苦言を呈したい。盛り上がってきたところで いきなりブツッと切れて、黒地に白文字で大きく「」。な、なんじゃこりゃ〜〜〜。少年漫画の打ち切りではあるまいし、「俺たちの戦いは始まったばかり!」で終わられても困ります。百歩譲ってここで終わって良いとしても、もう少し締め方というものがあるのではないでしょうか。ここまで楽しく読んできただけに、ラストのいい加減さは残念でした。

(2004年11月7日)


【プレイ時間】2〜3時間 【容量】4.17MB 【ツール】Visual Basic 【要ソフト】VB6以上のランタイム 【参考】ピックアップ投票結果

【HP】 「ほろよい広場」 http://horoyoi.pinky.ne.jp/