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高校に入学したばかりの四月。ホームルームが終わり、帰宅しようとしていた葉狩針一の前に、三年生の八坂円月が現れる。彼は『超能力研究部』という胡散臭い部の部長で、なぜか針一を勧誘するためにわざわざ足を運んできたのだった。自分は超能力を使えるなどと馬鹿げた事を話す円月に、呆れる針一。そんな針一に、円月は言った。「ここで実演、証明してやるよ。超能力が存在するって事を」
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三年生が始業式で教室を空けている間、金を盗みに入った二年生の男子生徒。彼はサイコロを振って、どの先輩から盗むかを決めることにした。1〜4の目が出れば、四人の先輩の誰かから盗む。5〜6が出ればやり直し。しかしサイコロは、何度振っても狂ったように「5」と「6」の目を出し続ける。まるで何者かに操られているかのように。それでも止めようとしない彼に、サイコロは最後の警告を出した。存在しないはずの「7」の目を……。
「何か、針一は駄目な人間だな」
「あれぇ!? 何故かは知らんが、こんな奴にさえ駄目人間呼ばわりされる状況が出来上がりつつあるではないか!」
学園サイキックアドベンチャー。円月の能力を見て興味を惹かれた針一は、超能力研究部へ体験入部することに。針一を迎えた部員は二人。部長の八坂円月と、針一の姉である葉狩投子。策士としての賢さを円月に見込まれて入部したものの、実は円月の勘違いであったため、入部早々役立たずに成り下がる針一。とりあえず超能力を身につけるための手ほどきを受けますが、果たして針一が能力に目覚める日は来るのでしょうか?
第一話はまだ前振りの段階ですので、これからどんなストーリーになるのかは判りません。超能力バトルになりそうな、そうでもないような。彼らの使う超能力とは、現実をイメージで塗りつぶす力、願いを実現する力。源は心の力であり、能力の強さは思いの強さに比例する。「超能力の自殺」など、なかなか面白い仕組みです。
台詞の言い回しや間の取り方が上手く、テンポ良く楽しめました。ドラゴンボールの好きキャラ談義やら、ジョジョオタとカイジオタの不毛な論争やら、オタクネタ多し。デスノート、寄生獣、女神転生など、わりと有名どころのパロネタが多く使用されています。まさか寄生獣ネタのために、主人公の名前を「シンイチ」にしたのでは。
主人公の針一が何とも変なヤツで笑える。至って平凡で無能なわりにプライドだけは根拠なく高く、普段は冷静っぽく振舞っているわりに否定されるとキレる、ナイーブでハタ迷惑な15歳。この男がこれまたよく喋るわけですが、なんかもう面白すぎる。投子が超能力で作ったキモい生物・エグロウも妙に可愛くて和みます。落ち込む針一を励まそうとして、正論で更に追いつめてしまう不器用さが愛しい。スキンヘッドなのにハゲハゲ言われている円月は不憫。何気にハゲ人口が多く、かつ虐げられている点も本作の特徴でしょうか。
RPGツクールXPで製作されているため、システムは不便です。セーブが四つしか無いのは少ない。背景画像が自作なのは良いのですが、本棚アイコンを四つ並べて「本屋です」というのもどうなのでしょうか。そんな不自然なことをするくらいなら普通にノベル用のフリー背景素材を使えばいいのでは、と思うのですが、ツクラーさんにはツクラーさんのこだわりがあるのかもしれません。
超能力研究部の活動内容は、超能力を使って悪人を裁くこと。まずは学校内で事件を解決したりバトったりしていくのかと思いきや、なにやらラスト30秒でいきなり世界規模になりました。これはさすがにちょっと唐突でしたが、はてさてどうなるのやら。
(2005年4月17日)