| - 現代ADV - │HOME│ADV:現代(1)│ |
くだらない毎日に辟易し、死ぬことばかり考えている女子高生の咲川歩美。死ぬ前に風俗店で働いて荒稼ぎすることを考え、店へ入ろうとしていると、同級生の高東に止められる。彼は「苦しまずに綺麗に死ねる場所を教えてやる」と言って、歩美につきまとうが……。
もし明日死ぬとしたら、今日一日、何をして過ごす?
奇妙でシュールなサイコストーリー。歩美の自棄を止めた高東もまた、同じように自殺願望を持つ人間でした。明日死ぬことを前提として、二人の自殺志願者は奇妙なデートをすることになります。高東の言動は捉えどころが無く、全てが不可解。そんな彼にツッコミを入れつつも、振り回される歩美。二人の不条理な会話によってストーリーが進行します。
2002年3月に旧版、2004年3月にリメイク版が公開され、グラフィックが一新されました。旧版の絵では高東が相当に気味悪く、まさに変質者に付きまとわれるホラー感覚でしたが、今は普通に見栄えのいい眼鏡男になっています。個人的には旧版のキモい高東が気に入っていたので、以前の不気味さが減ったのは残念。ゾンビのような顔をした男に「やらせてくれ」とか言われる気持ち悪さが最高だったのですが。
エンディングは二種類。高東の台詞を選択していくことにより、クリアエンドとバッドエンドへ分岐します。シナリオは歩美視点なのに、選択肢は高東視点という変わった形式。高東が何を考えているのかサッパリわからない男であるうえに歩美の反応も曖昧ですので、どの選択肢が正解なのか解り難く、クリアエンドを見るまでには手こずりました。
高東にあちこち連れ回されながら、どこか楽しいと感じている歩美。意味ありげなことを言っては煙に巻く高東。彼の言うことは、全て嘘? 高東の不可解な言動に隠された本当の気持ちとは……。シュールで淡々とした作品でありながら、甘酸っぱくも爽やかなラストでした。こういう恋も、良いかもしれませんね。
(2002/7/29 初稿) (2004/10/7 加筆)