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BUTLER×BATTLER

総評:5
★★★★★☆☆☆☆☆
システム:4│シナリオ:5│グラフィック:4│サウンド:5
関東最大の極道である父親を持つ土方和歌(名前変更可)は、特殊な家庭環境を除けば、ごく普通の女子高生。三年前に父親の計らいで田舎へ引っ越してきて以来、信頼の置けるメイドと執事と三人で平和に暮らしていた。しかしある日、父親から電話で他組との抗争が激化したことを伝えられる。和歌の身を案じた父親は、護衛としてもう一人の執事を和歌の元へ送ってきた。新しい執事は、堅物の変な男で……。



戦う執事と戦うメイドのバトルコメディ。タイトルの「バトラー×バトラー」は単純に「執事×執事」かと思いきや、よくよく綴りを見ると「執事×戦闘者」。執事とバトルを掛けているのですね、なるほど。全体的に軽いノリで楽しめました。主人公の和歌は概ね普通の女の子ですが、時々言葉遣いが唐突に悪くなるのが笑えた(極道の血か?)。

タイトルにまでなっているわりには、バトルはストーリーの添え物程度の扱いで、シナリオのメインは和歌と執事たちの関係性、心の変化などにあります。このあたりは、いかにも女性向けと言うべきか。和歌に迫る危機も実にあっさり解決されるので、いささか拍子抜けでした。

攻略対象は執事×2、メイド、クラスメイトの四人。どの人物にも隠された素性や事情がありますが、どれも体験版の時点で概ね予想できる事ばかりなので、さして驚きはありません。執事の八月一日の正体だけは、少し驚いたかも。いちおう恋愛要素もありますが、それよりも、和歌と彼らの心の繋がりに温かな気持ちになりました。唯一、八月一日ルートだけは乙女シナリオ爆発で、こっ恥ずかしくて正視できず。

予想通り、メイドのジョーは昔は[]だったようですが、今は[イチモツ]があるのか無いのか気になるところ。[和歌の唇にキスをしたという事は、そういう意味で和歌を好きなのでしょうけれど、それは男として好きなのか、女として好きなのか。ううむ、謎です。

共通ルートから各キャラの個別ルートへ入るためには、選択肢を全て正しく選ぶ必要があります。執事もメイドも、ご主人様である和歌に対してあからさまに嫌そうな反応はしないので、選択肢の正誤が少し判り難かったかも。システムまわりは、やや不親切。セーブが少ない。音量調節が無い。セーブにサムネイル等が無いため、どれがどのシーンのセーブデータなのか判らない。一応シェアですし、もう少しユーザビリティには気を配ってほしかった。

キャラクターの絵柄は普通に可愛らしい。ペッタリした塗りは、好き嫌いが分かれそうです。食事スチルの背景にある、得体の知れない赤黒い物体は一体……。おそらく絵画のつもりかとは思うのですが、あまりの違和感に目が釘付けでした。概ねスチルの背景は手抜きに見えます。

良くも悪くも、あっさりした作品でした。サクッと楽しめましたが、一年後には内容を全て忘れているような気もする。流行りの執事ゲーに軽く触れてみたい人向けでしょうか。
(2008年7月12日up) (2007年11月9日)


【ジャンル】ADV 【プレイ時間】共通ルート:1時間、阿国:1時間、八月一日:50分、ジョー:35分、大仏:40分、おまけ:10分 【総プレイ時間】4時間15分 【ツール】NScripter 【価格】1000円 【備考】C72頒布 【参考】攻略チャート

【HP】「GLYCO.」 http://chro.sakura.ne.jp/