涼宮ハルヒの逆転
総評:4
★★★★☆☆☆☆☆☆
システム:3│シナリオ:5│グラフィック:5│サウンド:5
みくるのメイド服が何者かに盗まれた。そして、キョンの荷物の中からメイド服付属の靴が発見される。メイド服盗難の濡れ衣を着せられたキョン。さらにはキョンの盗難現場を目撃したという証人まで現れて……。ハルヒはキョンの無罪を証明できるのか? 涼宮ハルヒ、堂々の裁判デビュー!
概要
| 対象年齢 |
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全年齢 |
| 価格 |
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1470円(ショップ価格・税込) |
| 動作OS |
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Windows98/Me/2000/XP |
| 頒布日 |
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2006年8月13日 |
| パッケージ |
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DVDトールケース |
| ブックレット |
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無し |
| プレイ時間 |
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(第一話)20分、(第二話)20分、(第三話)50分 |
| 総プレイ時間 |
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1時間半 |
| セーブ |
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1個、裁判前のセーブポイントのみ |
| 画面 |
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800×600 |
| スキップ |
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Ctrlキー長押しのみ |
| エンディング |
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1種類 |
| スチル |
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8枚 |
| 背景 |
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一部自作画 |
| 音楽 |
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オリジナル |
| おまけ |
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無し |
システム
『涼宮ハルヒの憂鬱』と『逆転裁判』を掛け合わせた学園裁判アドベンチャー。弁護士役のハルヒを操作して、証人の嘘を暴きましょう。証言と証拠品の間には、必ず何らかの矛盾があります。証言に対して「ゆさぶる」、証拠品を「突きつける」などのアクションを行い、矛盾を指摘して証言を崩していきましょう。
セーブは裁判前のセーブポイントのみ。セーブスロットが一箇所しか無いため、各話の途中データを残すことは出来ず、上書きしていくのみです。尋問中のメッセージ送りとコマンド操作はキーボード不可。スキップはCtrlキーの長押しのみ。バックログなし。BGM・SEの音量調節なし。文字速度の調節なし。自動文字送り機能なし。CG鑑賞なし。音楽鑑賞なし。ここまで見事に機能が無いと、逆に長押しスキップがあるだけでも有り難いと思いました。証言を修正した後、証言の続きからではなく最初に戻ってしまうのも不便です。いまどきフリーゲームでも滅多に見かけないほどの粗悪なシステムですが、プレイ時間がごく短いので、一回通してプレイするだけなら、さほど問題は無いかも。
シナリオ
| 第一話 「消えたメイド服」 |
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みくるのメイド服が何者かに盗まれた。そして、キョンの荷物の中からメイド服付属の靴が発見される。メイド服盗難の濡れ衣を着せられたキョン。さらにはキョンの盗難現場を目撃したという証人まで現れて……。ハルヒはキョンの無罪を証明できるのか? 涼宮ハルヒ、堂々の裁判デビュー!
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| 第二話 「盗撮事件」 |
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放課後、SOS団部室の床で気絶しているみくるが発見された。みくるの制服ははだけており、周りにはみくるのコスプレ写真が落ちていた。みくるは昼休みから放課後までの記憶が無いという。みくるは変質者にイタズラされてしまったのか? みくるの貞操の行方を探れ!
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| 第三話 「SOS団の危機」 |
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ハルヒに喫煙の容疑がかけられた。中庭でうたた寝していたハルヒが目を覚ますと、そばにタバコが落ちており、ちょうど手に取ったところを目撃されたらしい。生徒会は証拠写真も握っているという。SOS団存続の危機。自らの潔白を証明するため、ハルヒは法廷に立つ! |
裁判のメインキャストは弁護士の涼宮ハルヒ、検事の古泉一樹、裁判官の森園生。その他、キョン、朝比奈みくる、長門有希、コンピ研部長、鶴屋さん、シャミセン、生徒会長が登場します。
事件は三話とも至って単純。推理するまでもなく容易に事件の全貌が解り、トリックなども皆無です。そのわりに、証言のどこで何の証拠品を突きつければいいのか判りにくい箇所が多い。回答への誘導が不親切で、正解ポイントを特定し辛く困りました。証言と証拠品の矛盾を突きつけるだけでなく、一部連想ゲームみたいなものまで混じっているので、ややこしい。
古泉はハルヒと相対する検事役であり、いちおう重要なポジションのはずなのですが、ほとんど存在感が無くて残念でした。印象的なパフォーマンスをするわけでもなく、積極的に攻めてくるわけでもなく。事件が単純すぎて、検事の活躍する余地が無いとも言えるでしょうか。第一話で古泉がキョンを窃盗犯に仕立てようとするのも違和感がありました。
一方、最終話にラスボス検事として登場する生徒会長は狩魔豪の言動をトレースしているため、嫌でも存在感があります。キャラ的に、生徒会長の表の顔ともさほどかけ離れているわけではないので、キャスティングとしては成功のうちでしょうか。生徒会長の裏アイテム「煙草」が、ここで使われるとは。ちなみに生徒会長は『涼宮ハルヒの憤慨』(2006年5月発売)で初登場した新キャラ。アニメ(第一期)には未登場ですので、原作の新刊を読んでいない人には誰だか判らないでしょう。
最終話で猫のシャミセンが証言台に立つエピソードは上手いですね。猫が人語を喋り、事件の証言をする。ハルヒがキョンを信じ、願ったからこそ起こる奇跡。『ハルヒ』だからこそ出来るエピソードです。このあたりは、もう少し盛り上げてほしかったような。
グラフィック
裁判官が木槌を叩くシーン、傍聴人がザワザワ騒ぐシーン、無罪判決後の歓声などはありません。傍聴人はともかく、裁判官の木槌は欲しかった。青背景の決め場面も、きちんと背景を流れるようにしてほしい。校内裁判所の背景は普通ですが、それ以外の背景は加工が汚い。
ハルヒが書類を手で示すポーズ(成歩堂)、古泉の一礼ポーズ(御剣)などがありますが、やはりここはアニメーションで見たかったような。成歩堂の書類叩きは、あの手首のスナップが良いのですよね。御剣のキザな礼は、あの大仰な一連のモーションが良いのですよね。静止画だけを見ても、いまひとつ物足りない。肩をすくめて首を振るモーション(御剣)も見たかった。アニメーション付きの『逆転裁判』二次創作ゲーム(フリー)が既にあるので、そちらと比べると見劣りします。
サウンド
もっと効果音を随所でビシバシ使っても良かったのでは。『逆転裁判』の魅力の一つに効果音の妙がありますが、本作はその点で物足りなさを感じました。アニメの声と似ていなくても良いので、「意義あり!」のボイスも欲しかった(ボイスON/OFF機能付きで)。ボイス無しの「意義あり!」は何か寂しい。BGMは作風と合っていて良い。一部、逆転裁判とハルヒアニメのアレンジ曲もあります。
総評
あっさりしたオーソドックスな作りです。ほどよくハルヒで、ほどよく逆転裁判。逆転裁判として見ると、あれが足りない、これが足りないと思ってしまいますが、ハルヒのパロディゲームとしては、こんなものかも。もともとの逆転裁判のシステムが良く出来ているせいか、今まで逆転裁判のパロディゲームで並外れてつまらない作品は見たことがありませんが、本作も同様です。『涼宮ハルヒの憂鬱』を好きな人なら、それなりに楽しめるでしょう。ただ、あまりにもボリュームが無さすぎる。一時間半程度で全話終わってしまいます。これで1470円(ショップ価格・税込)は高い。長門や古泉をメインにした事件も欲しかった。
(2006年9月19日)