- 同人ゲームミニレビュー:一般向・男性向(2) -  │HOMEシェアレビューTOP


百色眼鏡〜Kalos Eidos Skopeo〜 episode Μ 総評:3 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

システム:5│シナリオ:3│グラフィック:7│サウンド:6

【HP】グロビュール★公式サイト 【対象】18禁 【ジャンル】大正キネマティックADV(選択肢なし) 【価格】1575円(税込)  【プレイ時間】15分 【ツール】吉里吉里2/KAG3

15分程度の掌編(製作サイトには「中編」と書かれていますが、これを中編と言い切るのは凄い)。少女記者の美冬のワンエピソード。開始して十数分でエンドロールが流れ、仰天しました。まさかこれだけとは思わず、他にもエピソードが隠れているのかと探しましたが、そのようなものは存在せず。公式のあらすじを見ると、美冬が連続猟奇殺人事件を捜査していく話であるかのように書かれていますが(確かに全くの嘘というわけではありませんが)、実際には事件の概要すらチラリとしか出てきません。ストーリー以前、評価以前のシナリオでした。ジャケットには猟奇的な華々しい煽り文句が並べられており、プレイ前は興味を惹かれますが、クリア後には「騙された」という気持ちになります。外側を飾り立てるより先に、中身を充実させるべきなのでは。『Omegaの視界』の体験版1000円にも驚きましたが、本作はさらにその上を行っています。とても1500円の価格に見合うものではありませんでした。期待していただけに、落胆を隠せません。
(2007/2/4)


Omegaの視界 1.シキのはじまり

【HP】ねこバナナ 【ジャンル】伝奇ノベル(選択肢なし) 【価格】単体1000円、OPCDセット1500円  【プレイ時間】1時間10分 【ツール】吉里吉里2/KAG3

大学生の飯窪真言(いいくぼ・まこと)は、古本屋の美少女店長・宮岡門王水(みやおか・かどみ)に誘われ、『月狂跳』の調査のために田舎の玄ノ森へ赴く。飯窪本家が探しているという、ある特定の資料群『月狂跳』。そして、三春家が神官を務める九抱山玄森神社のご神体『紙様』。『月狂跳』と『紙様』には何らかの関わりがあるらしい。折しも玄ノ森では連続殺人事件が発生し、三春に連なる家の者たちが殺されていた。真言は門王水と別行動で三春家を探ることに……。
  
内容は、まんま「体験版」。ほんの導入部の触りが収録されているのみ。これを1000円で売っているのは凄い。この調子で毎回プレイ一時間程度の短エピソードを同価格で発行していくとしたら、商業ゲームもビックリな値段になりそう。このような売り方をしていると、ユーザーから反感を買うのでは。やたらと謎な単語を散りばめて背後のあれこれを匂わせまくっているので、いちおう続きは気になりますし、作中で「猫」をどのように扱うのかも興味はありますが、この商法に付いていく自信はありません。セーブスロットが少ない。CGギャラリーくらいは付けておいてほしい。OPの歌は良かった。
(2007/1/13)


幻想のアヴァタール - prototype edition -

【HP】べにたぬき 【対象】18禁 【プレイ時間】1時間40分 【ツール】吉里吉里2/KAG3 【備考】コミックマーケット70頒布

「猿渡霊障探偵事務所」を営む猿渡十哉の元へ、大企業の社長令嬢である一柳楠姫が依頼に訪れる。正体不明の黒い霧が楠姫の父親を殺し、今もなお家の中を徘徊しているというのだ。楠姫の話を聞き、自分の手に余ると判断した十哉は、楠姫の依頼を断った。憤慨した楠姫は、自分で式神を呼び出して黒い霧を倒そうとするが……。

“現代和風”伝奇ビジュアルノベル。体験版は3日目の朝まで。主人公の十哉が魅力的ですね。ビジュアルも特徴があって目を惹きますし、のほほんとした態度と穏やかな敬語の台詞回しが良い味を出しています。おとぼけ十哉とクールな猫の抹茶のコンビが楽しくて好きだったのですが、体験版早々あんなことになるとは。とほほ。偉そうな式神のキリカクも、楠姫に対する冷静なツッコミが可笑しくて良いキャラをしていたのに、ゆっくり萌える暇も無く、あんなことに。とほほほほ。抹茶は「代承先」として楠姫の中に入ったのでしょうか? いずれにせよ、あの愛らしいにゃんこの姿(肩乗りにゃんこ!)を見れなくなるのは残念無念。
アイキャッチ、演出、エンディングなどをスキップできないのは不便です。セーブ・ロード画面やコンフィグ画面の枠内で、右クリックを使って前の画面に戻ることができないのも少し困る。システムはもう少し改善してほしい部分もありますが、全体的にカッチリ丁寧に作られていて完成度が高い。このままシナリオが破綻せず、無事に完成すれば、一定のファンも付くのでは。
(2006/8/24)


繭の檻から見える空  総評:4 ★★★★☆☆☆☆☆☆

システム:4│シナリオ:4│グラフィック:4│サウンド:4

【HP】mahirukan  【対象】15禁 【価格】700円  【プレイ時間】1時間 【総プレイ時間】8時間〜 【ツール】吉里吉里2/KAG3

全寮制の私立柳原学園へやって来た新任教師のアヤ・ハヤカワ。柳原学園は、他校からの退学者の受け入れを主とした特殊な学校だった。3年B組の副担任になったアヤは、不登校を続ける女生徒カスミ・シイナのことが気にかかり……。

ルート1は普通の学園青春もの。ルート2で学園の秘密の一端に触れ、ルート3で学園の真相が明らかになります。真相は意外といえば意外ですが、わりとよく見かけるネタなので、特に新鮮味は無いかも。ルート2とルート3は後半になると展開が唐突で、少々置いていかれました。各人物の掘り下げが足りず、表層的なストーリー進行だけで終始してしまった感あり。ジャケットでいかにも悪そうな顔をしていたエセ優等生のヒロトは大して悪ではなく、病みキャラの真吾も薄っぺらい狂気を振りまいていただけで、ダーク面もいまひとつでした。もう少し手を入れて、じっくり練り上げれば面白くなりそうなシナリオなのに、全てにおいて浅かったのが残念です。主人公のアヤとハルキの恋模様は少し微笑ましかった。
(2008/1/20)


マイ・スイート・トマト  総評:5 ★★★★★☆☆☆☆☆

システム:5│シナリオ:5│グラフィック:7│サウンド:6

【HP】KITTENS 【価格】1000円(頒布価格)  【プレイ時間】40分 【ツール】吉里吉里2/KAG3

ポップでキュートなビジュアルサウンドシアター。トマト嫌いの中学生エミと、ベジタブル国からやってきたトマト売りの少女「トマトちゃん」の小さな奇跡の物語。一枚絵と字幕とフルボイスで構成されており、絵本のようなアニメのような感覚で楽しめます。CG枚数も豊富で飽きません。他愛ないといえば他愛ないお話ですが、ちょっぴりほろ苦く、ちょっぴり笑えて、ほのぼのと心温まります。エログロ猟奇な同人ゲームが多い昨今、たまにはこんな作品で、ほっこり和むのも良いのでは? ただ、かなり短いので物足りなさはあります。1000円で購入して満足できるかどうかは微妙なところ。
(2004/8/25)


月ノ裁  総評:5 ★★★★★☆☆☆☆☆

システム:4│シナリオ:5│グラフィック:7│サウンド:6

【HP】PsGシステム研究所 【価格】2000円  【プレイ時間】5〜6時間 【ツール】GScripter

『月姫』キャラによる『逆転裁判』。新米弁護士の遠野志貴を操作して、証人の嘘を暴いていきます。「はじめての反転」「反転姉妹」「反転、そしてサヨナラ」の3章構成。逆転裁判のシステムと月姫のシナリオが巧く掛け合わされており、燃えました。逆転裁判のトリックの織り込み、両作品の小ネタの絡みなど、良い具合に配分されています。ただ、いきなり○○が××を□□して「真相を知りたい方はサイトへ!」というラストには唖然。いくら途中が良くても、ラストがこれでは。

[CAST] 遠野 志貴 = 成歩堂 龍一 / 遠野 秋葉 = 御剣 怜侍 / シエル = 裁判官 / 琥珀 = 綾里 千尋 / 翡翠 = 綾里 真宵 / アルクェイド = 矢張
(2004/5/16)


Bad Name  総評:5 ★★★★★☆☆☆☆☆

システム:5│シナリオ:5│グラフィック:5│サウンド:6

【HP】Silveredsteel 【対象】18禁 【価格】2100円(パッケージ版)  【プレイ時間】5時間 【総プレイ時間】9〜10時間 【ツール】吉里吉里2/KAG3 【備考】DVDパッケージ/フリー体験版あり 【発売日】2005/5/22(パッケージ版)

少女視点の陵辱ノベル。『masher』(フリー)の続編。今作では佐伯のマンションへ舞台を移し、痴漢3人組にネチこく調教されます。男たちの言動など、相変わらずリアル。佐伯の優しさと冷酷さ、それに対する唯の微妙な心の動きの描写が上手い。本作は3部作のうちの2作目で、ストーリーは未完。次作へ続くノーマルルートは、まだまだこれからというところで終わるので、少し物足りないかも。エロの濃度は充分です。
トゥルールートは、なぜか父親との近親相姦もの。唯が佐伯に仕込まれたバイブに苛まれていたところを父親に助けられ、それをきっかけに父親と親密になっていくという流れ。父親から得た快感が忘れられず、その後も父親に何度もエッチをせがむ唯ですが、どうもただの自己中淫乱娘にしか見えません。父親との行為に何の罪悪感も抱いていないあたり、頭のネジが一本外れている感じがします。父親とのエッチに浮かれながら、母親に対する気遣いが欠片もない無神経さが怖い。何も知らずに唯を可愛がっている母親が不憫です。父娘でハメハメしておきながら、家族愛を前面に出して感動ものっぽく仕立てられているのも薄ら寒い。もし別の作品なら、こういうエロゲーがあっても良いとは思いますが、これが本作のトゥルーとして掲げられているのはかなり違和感がありました。好きな人が出来て、佐伯から逃れ、愛あるエッチをするという話自体は良いとしても、その相手が実の父親である必要性は全く無いと思います。
前作『masher』は普通の女の子である唯がどんどん異常な状況へ堕ちていく様が面白かったのですが、唯がこれほど倫理観ゼロの変態娘となると、単に異常な女の子が異常な目に遭っているだけで、面白くも何ともない気がします。少なくとも、このシリーズ内では唯の近親相姦は不要でした。外でも異常、家でも異常というのは、くどい。近親相姦ものをやりたいのなら、無理にmasherのシリーズにねじ込まずに別の作品でやってほしかった。
(2005/5/28)