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やんデレ
-ダイスキ ダカラ ■シタイ-

総評:5
★★★★★☆☆☆☆☆
システム:4│シナリオ:5│グラフィック:7│サウンド:6
イケメン高校生の昴は、ヤリたい盛りの男の子。女の子にモテてはいるが、幼馴染の沙紀がベタベタつきまとってくるせいで、特定の彼女を作ることができない。そんなある日、昴の両親が七泊八日の海外旅行へ出かける。口やかましい親の束縛から逃れ、一週間自由の身となった昴は、手始めに性欲の捌け口として沙紀とセックスしてみることに……。


「起きてよぉ、昴ちゃん。朝だよ〜」 なぜか皆で昴の家へ?

志村ァー! 後ろ後ろー!! 「わたしのモノじゃない昴ちゃんなんて、いらない」


概要
対象年齢 - 18禁
価格 - 1680円(ショップ価格)
動作OS - Windows2000/XP日本語版
頒布日 - 2007年8月17日
パッケージ - DVDトールケース
ブックレット - 無し
プレイ時間 - 2時間15分
総プレイ時間 - 4時間半
ツール - 吉里吉里2/KAG3
セーブ - 100個
画面 - 800×600
スチル - 差分除:26枚、差分含:106枚
音楽 - SENTIVE 主題歌「ダイスキ」 作詞・作曲:SENTIVE Vo.ゆいこ
コンフィグ - BGM・ボイス・効果音の調整、文字表示速度の調整、スクリーン切替
オプション - CG鑑賞
備考 - OPムービーあり、ミニゲームあり


シナリオ
今流行りの「ヤンデレ」エロゲー。ヒロインが全員ヤンデレ(病んでるデレ)な学園サイコホラー。

代表的なヤンデレとして挙げられる『School Days』の桂言葉などは、救いの無い苦しい状況に追いつめられて次第に精神が病んでいくパターンですが、本作のヒロインたちは至ってシンプルです。全員、元から真性のサイコさんたち。主人公がヒロイン全員にモテモテなハーレム状態から始まり、徐々にヒロインたちが病んでいる面を見せ始め、ホラーな展開になっていきます。

主人公の昴は、女の子を性欲の捌け口としか見ていない軽薄な男。顔だけはイケメンなので、馬鹿な女の子はそれに騙されるようです。かなり最低な性格の主人公なので、ヒロインたちに酷い目に遭わされるのも自業自得というもので、特に可哀相ではありません。ヤンデレ作品にはろくでもない性格の主人公が多いようですが、やはり主人公がそういう性格でないと、ヒロインも病んでくれないのでしょうね。きちんと人の気持ちを思いやれる聡明な人物が主人公なら、そうそう悲劇も起きないのでしょう。

シナリオのボリュームは無く、共通ルートが2時間、ヒロインルートが15分程度。共通ルートからヒロインルートへ入り、さあ本番か?と思いきや、後はエンディングへ直行するだけなので、少々物足りなく感じました。ヒロインENDは各ヒロインに二つずつありますが、まさに殺るか殺られるかの二択。狂いまくったヒロインに愛ゆえにヌッ殺されるか、ヒロインを殺して犯罪者になるか。つまり、そこまでヒロインとの関係が深くなってしまうと、もはや助かる道は存在しないわけです。恐ろしや。

主人公の家に不法侵入したり、盗聴器を仕掛けたりと、ヒロインたちの異常な行動は様々ですが、最終的には皆、スプラッタなオチへ辿り着きます。体内から抉り出した臓物などがスチルで鮮明に描き込まれており、しかもそれが800×600の大画面でドドーンと表示されるため、グロ耐性が無いと結構キツい。グロは確かにショッキングでインパクトがありますが、主人公が精神的にじわじわと追いつめられていくサイコホラーな面を期待していた人には、少しばかり当てが外れるかも。


宮内 沙紀


【武器】 チェーンソー
昴の隣の家に住んでいる幼馴染。メインヒロインだけあって、昴への愛と執着はヒロインの中で最も強い。愛と殺意が紙一重。沙紀を裏切ると、容赦なくチェーンソーでヌッ殺される。一応、正統派ヤンデレか。

「わたし、昴ちゃんがいないと生きていけないよ……。昴ちゃんのことダイスキなの……ねぇ、昴ちゃん。昴ちゃん、昴ちゃん、昴ちゃん……」

菊下 優美


【武器】 包丁
昴のクラスの担任教師。こんな教師いねぇぇー。と思わず突っ込みまくり。仮にも教職に就いている成人女性とは思えないほど、昴へのアタックが幼稚で露骨すぎて、どうにも浮いています。ネタ系エロゲーとはいえ、最低限のリアリティは欲しいような。最初から既に常識の無いキャラだったので、病み化する前と後の差があまり感じられず、ヤンデレ的にもいまいちでした。愛のカニバリスト。

「早く、あなたと一緒になりたいの……。これでずっと、ひとつになれるわ……」

斉藤 舞耶


【武器】 カッター
昴の後輩。痛いのが快感な超絶Mっ娘。グロさと痛さにかけては、この娘のルートが最凶。見ているこっちまで痛いから、やめてえぇぇぇぇぇ。他の二人のヒロインが昴への愛ゆえに狂気へ陥っていくのに対し、この娘はひたすら自分の快楽を追及。ある意味、すがすがしい。

「先輩……エッチをしてほしいです……。いっぱい、いっぱい、痛くして欲しいです……」


システム
全てのエンディングが漏れなくデッドエンド。本作品において、誰も死なずに終わるエンディングは存在しません。(沙紀の監禁エンドは直接殺されるわけではありませんが、あの状態で監禁され続けたら、遠からず死ぬでしょうね)

共通ルートで選んだ選択肢によって、三人のヒロインのルートへ分岐します。普通に一人のヒロインと仲良くしていれば、そのヒロインのエンディングへ行けるので、ヒロインENDを見るのは簡単。その他のエンディングは、分岐の匙加減がやや微妙? 別のヒロインに偏るとそちらのエンディングへ行ってしまうし、沙紀に偏りすぎるとチェーンソーで惨殺される。CGリスト6ページ目の分岐は、かなり判りにくかった。まさか[別ヒロインルートからの派生エンド]とは思わず、[ヒロインルート]に入った時点でやり直していましたよ。とほほ。

エンディングリストなし。音楽鑑賞なし。シーン回想なし。エフェクトとエンドロールをスキップできないため、繰り返しプレイが不便です。特に優美の深夜訪問場面はほぼ丸ごとスキップが止まるため、プレイする度に長々と見せられてウンザリしました。

文字に影が付いていて、微妙に読みにくい。読めないというほどでもないのですが、ひたすら文字を読み続けるノベルゲームでは、文字が“少し”読みにくいだけでも結構ストレスでした。しかもフォント変更不可。文字は変に飾るより、読みやすさを優先してほしい。

CG鑑賞リストは、差分を全て並べる形式です。CGリストの6ページ目では、どう見ても3枚の同じスチルが二重に掲載されているように見えるのですが、よくよく注意して念入りに見比べると、色彩の明るさが微妙〜〜に違うのですね。ほとんど間違い探しですね。

タイトル画面の「ダイスキ ダカラ ■シタイ」の部分をクリックすると、ブラックジャックのミニゲームへ。ヒロインたちとブラックジャックで対決できます。最初は「なぜにミニゲーム?」と思いましたが、プレイしてみると、勝っても負けてもヌッ殺されるヤンデレらしい内容で楽しめました。何故こんな判りにくい場所にミニゲームを隠しているのかは疑問。普通に置いておけば良いのに。


サウンド
OP「ダイスキ」は、可愛くポップな歌&ムービーに見せかけて、何気に怖い内容で良いですね。なかなか中毒性があって、つい何度も聴いてしまいます。サビの「好きで好きで好きで好きよ離さない〜♪」が脳内でエンドレスリピート中。

コンフィグにボイスの音量調節があるのに、シナリオを進めていっても一向にボイスが出てこないので、不良品か?と疑いかけましたが、結局ボイスが入るのは各ヒロインENDの最後の一言だけでした。唐突に入る中途半端なボイスに、びっくりしてしまった。こんなに不自然な形でボイスを入れられるくらいなら、いっそ全く無いほうがマシだったような。ミニゲームのブラックジャックはフルボイスで楽しめました。


総評
あっさり終わる小品。ボリュームが無いのが残念ですが、下手にシナリオを広げると、そのぶん完成時期も遅れるでしょうからね。こういうブームに乗っかったゲームは、その時期に出さないと意味が無いわけで。ちょうどヤンデレが本格的に世間に浸透し始め、ヤンデレアニメやヤンデレ書籍が出始めた今頃に、きちんとゲームを完成させるあたり、上手いと思います。

シナリオに深みなどはありませんが、わかりやすくシンプルに「ヤンデレ」シチュエーションが詰め込まれたゲームです。お手軽にヤンデレを体験できるエロゲーとしては、ちょうど良いでしょう。ヤンデレが好きな人、ヤンデレに興味がある人なら、買ってみても損は無いのでは。ただし、グロ注意。
(2007年8月28日)


【参考】攻略チャート

【製作HP】「CAT'S CAFE」(猫丸堂) http://nekomarudow.com/  
2007/11/4: 修正パッチVer1.02(演出の変更/2回目のスタッフロールスキップの選択肢追加)
2007/10/7: モザイクパッチ公開(グロ画像対策)